ジャンバリ



 守銭奴みたいな機械から、コインがジャラジャラ落ちてくる。

 落ちたコインを投入口に入れる。レバーオン。トン、トン、トン、とボタンを押す。レバーを叩く。トン、トン、トン。レバーを叩く。トン、トン、トン。レバーを叩く。トン。リールが滑って手が止まる。残りのボタンをトン、トン、と押すとリーチ目。ボーナスが確定する。コインを入れる。トン、トン、トン(7が揃って)BONUS GAME START !

 振り返れば僕には選択肢が二つあった。生きるか。死ぬか。

「生きる」

 とりあえずの選択はした。でもその後に続く無数の選択肢を前にすると、頭痛、吐き気、その他うんざり要素でいっぱいで、リールにはできる直視(我々のほとんど唯一の特技)ができなかった。

 いいさ。とにかくパチンコ屋に行こう。コンビニでタバコを購入し、プハアとやった。ムがつくほどウマかった。喜ぶ脳に澱(よど)む肺。その頭で本当に僕に選択肢なんてあったのだろうか? と考える。パチンコ屋に入る頃には思考は消えていた。おまけに運だけで勝ってしまった。まずい、これはまずい兆候かもしれない。でも、そんなことはすぐに忘れる。寝る。起きる。またパチ屋が開店する。





リール一周のスピードで





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