スロブログから文章技法
数日前にアップした記事で文体について触れてみましたが、実際、文体には良いも悪いもないとぼくは思っています。
そもそも文体は、ものまね以外では、はじめることが難しい。
今、ぼくらが書いている文章のはじまりは、明治まで遡ります。坪内逍遥、二葉亭四迷、そう、中学の頃に習った言文一致運動ってやつです。
それまでの日本では(日本という概念すら曖昧でしたが)書き言葉と喋り言葉は別物。てやんでえ、べらぼうめえ、これじゃわかりにくいってんで、あらためようじゃねえか、というのが、言文一致運動でした。
では、日本人はどうやって「文語」という文体を変えていったのか?
二葉亭四迷は、ロシア文学の専門家でした。それにくわえ、文体修行として、落語の喋りを文字に起こしていった。混交。試行錯誤。日本人の大得意、和漢折衷が、和洋折衷に変わった瞬間でもありました。
そこに英国帰りの夏目漱石、ドイツ帰りの森鴎外などが独自の文体を追求していきました。そうして徐々にできあがったのが、「小説」というジャンルです。我が国には世界初の長編小説と呼ばれる「源氏物語」こそありますが、近代小説の歴史としては、まだ130年しかないのですね。
その後も、侃々諤々の主張が繰り広げられました。
この西洋かぶれが、古典に戻るべきだ!
ナニを言っておる、この懐古厨が!
やはり、敬語がよろしいのではありませんか?
ムシロカタカナデカカウ!
iyaiyaアルファベッドで書いちまおうぜ!
いやあ時代はエスペラント語っしょ!
そのような経緯を経て、我々は今、日本語で文章を書いています。
はい。
話を現代に戻しましょう。この間の「情熱大陸」で、高田純次さんが取り上げられていました。
テレビカメラの前で酒を飲みながら、氏は言いました。「歳とってやっちゃいけないことは」と。
ふむふむ。
1、説教
2、昔話
3、自慢話
俺はこの三つをなくしてるから、エロっ話しかできない。
そう言い切った高田純次さんの顔が輝いて見えました。これ、文体論としても、素晴らしくね? ぼくはそう思ったのでした。
無理して明るくする必要はないし、無理して怒る必要もない。演じてもいいし、演じなくてもいい。
ナニはともあれ、他人が嫌がることを書いてもしゃあんめえ、とぼくは思います。
そのうえで自らに問う。
どういうものを書きたいか?
どういう自分でありたいか。
文体について、村上春樹さんはこんなことを言っています。
「最初の器を借りることは可能だ。だが、小説家は早晩その器を別の器に移さなければならない云々」と(うろ覚え)。
文体とは、今という鏡に映った幻影に過ぎません。今までも、今この瞬間も、これからも、変わり続けるもの。
村上春樹氏のパチモン文体と呼び声高い「書くこと、賭けること」の寿ですが、何とかここで踏ん張って、自分の文章を書こうと思っています。
参考文献
二葉亭四迷 「余が言文一致の由来」
青空文庫
そもそも文体は、ものまね以外では、はじめることが難しい。
今、ぼくらが書いている文章のはじまりは、明治まで遡ります。坪内逍遥、二葉亭四迷、そう、中学の頃に習った言文一致運動ってやつです。
それまでの日本では(日本という概念すら曖昧でしたが)書き言葉と喋り言葉は別物。てやんでえ、べらぼうめえ、これじゃわかりにくいってんで、あらためようじゃねえか、というのが、言文一致運動でした。
では、日本人はどうやって「文語」という文体を変えていったのか?
二葉亭四迷は、ロシア文学の専門家でした。それにくわえ、文体修行として、落語の喋りを文字に起こしていった。混交。試行錯誤。日本人の大得意、和漢折衷が、和洋折衷に変わった瞬間でもありました。
そこに英国帰りの夏目漱石、ドイツ帰りの森鴎外などが独自の文体を追求していきました。そうして徐々にできあがったのが、「小説」というジャンルです。我が国には世界初の長編小説と呼ばれる「源氏物語」こそありますが、近代小説の歴史としては、まだ130年しかないのですね。
その後も、侃々諤々の主張が繰り広げられました。
この西洋かぶれが、古典に戻るべきだ!
ナニを言っておる、この懐古厨が!
やはり、敬語がよろしいのではありませんか?
ムシロカタカナデカカウ!
iyaiyaアルファベッドで書いちまおうぜ!
いやあ時代はエスペラント語っしょ!
そのような経緯を経て、我々は今、日本語で文章を書いています。
はい。
話を現代に戻しましょう。この間の「情熱大陸」で、高田純次さんが取り上げられていました。
テレビカメラの前で酒を飲みながら、氏は言いました。「歳とってやっちゃいけないことは」と。
ふむふむ。
1、説教
2、昔話
3、自慢話
俺はこの三つをなくしてるから、エロっ話しかできない。
そう言い切った高田純次さんの顔が輝いて見えました。これ、文体論としても、素晴らしくね? ぼくはそう思ったのでした。
無理して明るくする必要はないし、無理して怒る必要もない。演じてもいいし、演じなくてもいい。
ナニはともあれ、他人が嫌がることを書いてもしゃあんめえ、とぼくは思います。
そのうえで自らに問う。
どういうものを書きたいか?
どういう自分でありたいか。
文体について、村上春樹さんはこんなことを言っています。
「最初の器を借りることは可能だ。だが、小説家は早晩その器を別の器に移さなければならない云々」と(うろ覚え)。
文体とは、今という鏡に映った幻影に過ぎません。今までも、今この瞬間も、これからも、変わり続けるもの。
村上春樹氏のパチモン文体と呼び声高い「書くこと、賭けること」の寿ですが、何とかここで踏ん張って、自分の文章を書こうと思っています。
参考文献
二葉亭四迷 「余が言文一致の由来」
青空文庫
たぶん、スロットブログに求められるものの一番は「勝てる情報」である。じゃあ、文章は添え物に過ぎないのだろうか? 否、断じてそんなことはない! という企画を立ち上げてみます。
第一弾は、心を動かす技法、「異化効果」について触れてみましょう。
引用は、「スロジカルシンキング」とむげさんの文章から。
ヒキ強、ヒキ弱について真面目に考えてみる
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作者 寿
ブログポリシー「my rights sometimes samurai!」
当ブログは、寿という人でなしが小説を書くなかで、
また、スロットを打つなかで、トレードをするなかで、
はみ出たものを一所懸命につづったものです。
基本的に毎日更新してはいますが、
毎朝グビグビ飲めるというほどあっさりした、
また、健康的な文章ではありません。
油ギトギトのラーメンというほどではないと思いますが、
胸焼け、食あたりを起こす可能性がある由、ご留意くださいますよう。
また、コメントは大歓迎です。
引用ももちろん大歓迎ですが、引用元の記事を明記していただけると幸いです。
それでは今日もはりきってまいりましょう! どこへ? チャートの世界へ。
また、スロットを打つなかで、トレードをするなかで、
はみ出たものを一所懸命につづったものです。
基本的に毎日更新してはいますが、
毎朝グビグビ飲めるというほどあっさりした、
また、健康的な文章ではありません。
油ギトギトのラーメンというほどではないと思いますが、
胸焼け、食あたりを起こす可能性がある由、ご留意くださいますよう。
また、コメントは大歓迎です。
引用ももちろん大歓迎ですが、引用元の記事を明記していただけると幸いです。
それでは今日もはりきってまいりましょう! どこへ? チャートの世界へ。
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