この間、携帯電話の料金プランを変更しに行った。
ぼくの隣には、ガラケーからスマホに変えようかな、どうしようかな、そんな相談をしているおばさんがいる。
「WiFiって知ってますか?」と若い店員が言った。
おばさんは、いいえ、と首を振る。
店員は困った顔をして、「ええと、どう、説明すれば、いいんだろう」と呟いた。「ええと、ですね、……ワイファイってほんとに知りませんか?」
「いいえ、知りません」とおばさんは返す。
「ええと……」
この人は携帯電話を売る資格がないな、と思った。
人に説明できないということは、自分が理解できていないことの完全な証明だからだ。
バイトだろうが正社員だろうが、専門店でものを売る以上、その道のプロのはずである。
たとえば八百屋に行って「この野菜って何ですか?」と聞かれ、答えられない八百屋の店主がいるとは思えない。
魚屋に行って「この鰤はどうやって食べたら美味しいですか?」と聞かれ、ええと、ちょっとわからないな、なんて答える魚屋さんはありえない。原則として、ものを売るすべての人間はそうでなければいけないはずだ(コンビニ、スーパー、キオスク、百貨店等のアルバイトは難しいだろうが)。
同じことがギャンブルにも言える。
百戦錬磨のギャンブラーがギャンブルで勝てるのは、ギャンブルをしているからではない。
主にさきほどの店員のような人がいるから、である。
だから件の店員のような職業意識のない人間を見ると、ちょっとだけ嬉しくなる。まだまだ世の中も捨てたものではない、と思う。
プロだらけの世の中なんて、息が詰まります。
何が言いたいか。平和って最高! 言論の自由最高! ということ。
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