書くこと、賭けること

書くことを賭ける。賭けることを書く。とどのつまりは遊び。Life is the gambling you know?

「寿という言葉は経験による人の円熟という意味に使われていた」
「成功は、遂行された計画ではない。何かが熟して実を結ぶ事だ。其処には、どうしても円熟という言葉で現さねばならぬものがある。何かが熟して生れて来なければ、人間は何も生むことは出来ない」

小林秀雄「考えるヒント」より

2014年02月

第三十八話「折れない心のつくりかた」

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「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」東洲斎写楽

自分としては、何も悪いことをしていないはずなのに、状況が悪くなってしまうことが、人生に時折訪れる。


ぼくの場合、この文章を書いている今である。


書きかけの小説が遅々として進まない。

二ヶ月ばかりスロットがふるわない(昨日もバジリスク2で1262ゲーム目に強チェリーを引き、もしかしたら届いているかも、という期待を粉々に打ち砕く単発)。

体調が優れない。

寒い。


まあ、文章にしてみると大したことでもない。

こんなときは往々にして、今どん底だと思っているこの地点から、さらに下の世界があるものだ。その世界では、文章にできないくらいしんどいことが待っているのだろう(たとえば何が?)。


わからない。

が、備えあれば憂いなし。

ということで、備忘録から言葉を取り出してみる。



「起きていることはすべて正しい」 勝間和代


「前を向くしかなかった」 香川真司


「わたしは、今までに、一度も失敗をしたことがない。電球が光らないという発見を、今まで二万回したのだ」 トーマス・エジソン


「いや、今は野球のことなど考えている場合じゃない。老人は思う。今は、ただひとつのことだけを念じていなければならないのだ。そのためにおれが生まれてきた、ただひとつのことを」 老人



出典一覧 敬称略


勝間和代は新書のタイトル

香川真司はテレビのインタビュー

トーマス・エジソンはネットから

太字は「老人と海アーネスト・ヘミングウェイ


スランプの最終地点は絶望だと思う。

では、絶望とは何だろう? 
 

「絶望とは何だ」と野宮朋美は考える。彼は高校を中退し、プロバスケットボールプレイヤーを目指し、トライアウトを受けている。

そして、その最終審査、トップチームとの試合中、相手のポイントガード(野宮とポジションのかぶる、チームのエースである)に跳ね飛ばされ、コートにはいつくばって考える。「絶望ってのはあれだ」野宮朋美は思い出す。自分の運転したバイクが事故を起こし、後ろに乗せた女の子が投げ出され、半身不随になってしまったことを。「これは違う」野宮朋美は思う。「これは幸せって言うんだ」そして、野宮朋美は立ち上がるのである。


井上雄彦「リアル」11巻より


とにかく何かを考える余裕がある時点で、それは絶望ではないのかもしれない。
 

自分が特別ではなく、

自分がやっていることを、特別だと考える。寿


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週間我評 第六週「それでも世界は輝いている」

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第三十三話「ただでは転ばぬ


尾崎豊はデビュー二年目、ライブ中に7メートルの照明台から飛び降りて、骨折、入院した。

通常ではありえない、明らかな不手際である。

が、彼は違った。その病室で、「卒業」を書き上げたのだ。そしてその曲は、尾崎をメジャーにのし上げた。


逆噴射、という言葉がある。ミスを恐れる心では何も生み出せない。ミスをチャンスに変える錬金術が、どこかに必ずあるのだと、信じる。


第三十四話「上を向いて歩こう!
 

スロハイ-今この機種で勝ってますのまちゃさんについて。
 

何がすごいといって、この人の投資(またはギャンブル)に対する姿勢だと思う。

今この国で投資家、並びにギャンブル生活者はけっこうな人数いると思われる。

でも、自己表現の方法として、ギャンブルを選択した人はそれほど多くはないように見える。

ただ勝てるから、とか、楽したいから、とか、そういうことではなく、ああ、この人はこの世界が本当に好きなんだな、と感じる。こういう人がこの世界にいることに、ぼくは素直に勇気をもらっている。
 

いつだったか、誰だったか、父が子に世界を受け入れさせる一番の方法は、自分が世界を楽しむことだ、というようなことを言った人がいた。村上龍だったか。

世界が楽しそうだと子が感じれば、子はその世界をすんなり受け入れることができる、と。
たしかに、窓際で日がな一日無意味な仕事をさせられている父が家に帰ってきて、楽しそうなそぶりができるはずもない。


文学が死んだ。

音楽が死んだ。

そう言われる。

でも、それでもこの世界はまだ、輝いている。


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第三十七話「ぼくは勉強ができない」

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「赤いチョッキの少年」ポール・セザンヌ
 

ぼくは勉強ができない、という大変愉快な小説が山田詠美にありますが、

切実な問題として、ぼくは算数が不得手である。

以前、お金を管理する仕事をしていたこともあり、お金にまつわる簡単な計算はそれほど苦にしないのだが、小数点を含む確率の話になってくると、甚だ心許なくなる。


麻雀を毎日打っていたときも、何となくのラインで打っていたし、スマホで将棋をするときも、定石と、それから何となくの快不快原則で打っている。


それで問題がない、と言えばウソになるし、ただ、まったく計算をしていないかと言うと、それも違うように思う。


なぜ、算数ができなくなったかというと、もともとの才能もさることながら、小学校五年生の時に起きた、忌まわしきホームルーム台無し事件のせいなのだが、それを話してみても、ぼくの数字理解能力が上がるわけではないので、これからの話をしようと思う。


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第三十六話「ブックオフ奇譚」

日本一周(47都道府県踏破を目指すためだけの移動)をしていたとき、たくさんのブックオフに立ち寄る機会があった。


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第三十五話「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」

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「三代目市川八百蔵の武部源蔵と岩井喜代太郎の戸波」歌川豊国

記憶の中の自分の立ち回りを思い出すと、正直、恥ずかしい。
が、そこから教訓を引き出すことも可能だと思う。


まだパチンコ屋に通い出して間もない頃、そこそこに回るCR機にありつきウキウキ打っていると、変なおっさんがにやにやしながら近づいてきて、確変中の台を指差して、これ、やるかい? と言った。
「私は用事があって、この後行かないといけないんだ」



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作者 寿
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ふと思う。スロ歴ってどれくらいなんだろう? 今年で20年? そんな経つ? ピーいれたいね。スロットばっか打ってるわけじゃなくて、普段は小説書いてんすよ。ちっとも売れないけどね。つうか売ってないしね。けどこのブログだと読めんすよ。フォウ!

ブログポリシー「my rights sometimes samurai!」
当ブログは、寿という人でなしが小説を書くなかで、
また、スロットを打つなかで、トレードをするなかで、
はみ出たものを一所懸命につづったものです。
基本的に毎日更新してはいますが、
毎朝グビグビ飲めるというほどあっさりした、
また、健康的な文章ではありません。
油ギトギトのラーメンというほどではないと思いますが、
胸焼け、食あたりを起こす可能性がある由、ご留意くださいますよう。

また、コメントは大歓迎です。
引用ももちろん大歓迎ですが、引用元の記事を明記していただけると幸いです。
それでは今日もはりきってまいりましょう! どこへ? チャートの世界へ。
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