KIMG4797

原理的な話をすると、ギャンブルに負ける人の理由の大半は、「戦うからだ」という身も蓋もない結論になる。

なぜ戦ってしまうかということを考えるときに一番に問題になるのは、己の欲望である。欲望に舵をまかせているから、勝てない戦をしかけるわけであって、勝てない戦はしないという決まりがあれば、そうそう負けはしない。というか、そもそも戦えない。畢竟、ギャンブラーは自分の欲望に負ける。あなたが船長ならこう言うべきだ。
「お前、船降りろ」と。

戦ってしまう理由の二番目は「無知」である。欲望が上位にある以上、知を無視したいのは当たり前の話であって、しかし、知ってさえいれば負けないということはいくらでもある。

戦ってしまう理由の三番目は「貧困」だ。貧困は必ずしも金銭の問題だけではない。能力だけの問題でもない。端的に選択肢の数の問題である。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉の通り、時に勝利は、偶然からもたらされることがある。
「四面楚歌」
「窮鼠猫を噛む」
「九死に一生を得る」などのことわざ、逸話、伝説的な物語は、確率的にありえないことが起きたから逸話、伝説になっているだけで、どれだけ確率が低くても、必ず誰かには宝くじが当たる。

そのときに当たった人や、当たったという事実にフォーカスしてもあんまり意味がない。というよりも再現性がない。

ギャンブルは悪魔の科学である、みたいなことを何日か前に書いたような気がするが(たぶん書いたと思う)、悪魔のサイエンスでは、再現性のないことに期待することを何よりも嫌うんですね。そこに神がいないから悪魔の科学なのだ。

悪魔の科学学会では、期待値のないことに期待する人はこう呼ばれる。

「悪魔に魂を売ってくれる人」と。
にほんブログ村 スロットブログへ
にほんブログ村