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精神が弱っているときの特徴として、感覚が、「しんどいこと」、「めんどうなこと」、「どうでもいいこと」の3つに集約されてしまうということがあげられるように思う。

弱っていないときは、やりたいこと、ウキウキすること、食べたいもの、怠けたい、ああ、駄目だ、やらなきゃ、というように、精神の向かう先がいくつもあって、それを選択することすらも、喜びのひとつだったりするのだけど、弱っている精神に行き場はなく、といって、行き場を求めるでもなく、ただただ沈殿し、停滞する。

この記事を見たときに、はっとした。

うつ病の「引き金」物質を確認 疲労やストレスで増加 

東京慈恵医大の研究チームが確認したところによると、あるウイルス由来のたんぱく質の存在が、うつ病のリスクを爆発的に高めるのだという。

疲労が蓄積すると、そのウイルス(ヒトヘルペスウイルス)が目覚め、弱った宿主から逃れようと唾液の中に出てくる。その一部が口から鼻へ逆流し、脳の中枢にに到達し、そこであるたんぱく質がつくられる。このたんぱく質が、脳細胞を破壊する、と。

これはまさにここ一か月、実感していたことではないか。この仮説が、そしてぼくの感覚が正しかったとして、脳に雲がかかったような、靄がかったような感覚は、死にゆく脳細胞が見せていたということなのだろうか?

ヘルペスといえば、去年の夏、首に出現したのは帯状疱疹で、自粛期間の5月は、ヘルペス由来だろう口角炎が一向に治らず、そんな口唇ヘルペスを引き起こすウイルスと、帯状疱疹を引き起こすウイルスと、今回うつのトリガーとしてやり玉にあがっているHHV6と、それぞれ種類は違うらしいが、ともあれ、これまで精神の病と思われていたものが、ウイルス由来の可能性があるという、その可能性だけで、精神はずいぶん楽になる。何や、わしの責任ちゃうかったんや、という。わしさん、責任感が強かったんですね。ありがとう。

ただ、こうなってくると、ぼんやりとした不安という言葉を残して逝った芥川や、入水に次ぐ入水の太宰も、必ずしも当人の性質だけではなく、ウイルスが引き起こした脳細胞の破壊という原因、遠因の帰結として、死に到ったのはないか、という仮説が成り立つわけで、原因が特定できれば、何かしらの薬、または抗うつ剤等の投与でたんぱく質の増加を防ぐことに期待ができるわけで。

昭和は遠くになりにけり。明治生まれのパイセンたち。昭和生まれのヘルペス持ちは、令和を生きておりますよ。あなた方の遺産を食いつぶさぬよう何とかひとつ頑張ってみますよ。

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