KIMG0675



昨日書いたのは、ぼくが小説家を目指すことになるそもそものきっかけは、小学生の頃のガキ大将レースから脱落したから、という衝撃の事実だったが、小学校生活はそれで終わったわけではなかった。

ガキ大将の椅子を射止めたかに見えたN君だったが、小3から小学校4年に上がると、クラス内の勢力図に変化が現れた。

それは、T君という、これまたガキ大将の気質をもった男子の存在感が、日に日に増してきたことによる。

T君は背が高くないし、長距離も早くなかったが、並外れた瞬発力と、戦略家という特長があった。クラスで鉄棒が一番うまかったのはT君で、ぼくはT君の真似をして、複雑骨折したのだった。

そんなT君と、マラソン大会初代チャンピオンであるM君、そしてぼくの3人が、N君の時代を終わらすべく立ち上がったのは、小学4年生が終わる「終業式」の日だった。

N君は、校舎裏に呼び出したぼくらに対し、苛立ちを隠さなかった。

落ち着きのないN君に対し、M君が一撃を与えた。背中に平手打ち。戦いのゴングは鳴った。しかしN君は、それがどうしたとばかりに吼える。

ぼくは、頭に血がのぼっていたのか、N君に向けて突っ込んでいった。3人がかりで倒すというのは頭になかった。ここで一対一でN君を倒さなければ、ガキ大将をめぐる抗争は永遠に終わらないとでも思ったのだろうか。

ぼくとN君は、アスファルトの上で、取っ組み合いになった。小学校入学以来、王朝と呼べるほどの権力を誇っていたN君だったが、腕に伝わってくる感覚からいうと、どうやら単純な腕力は互角らしかった。ぼくが下になり、時に彼が下になった。それは、ふとした思いつきだったのだろう。ぼくは、彼の髪をつかみ、アスファルトに向けて、叩きつけた。一度、二度。ぼくは自分の中に潜んでいた残虐さにヒいていた。同時に、興奮のようなものも感じていた。今思えば、あれがアドレナリンの分泌というやつだったのだろう。

10歳の覚醒。しょうもない。

ぼくの手の向こうにある肉体から、力が抜けていった。肉体の先には心があり、ぼくはその心に触れていた。思えば、こっちは3人いるのだから、一対一もクソもないのだ。ぼくが勝ったのではなく、多対一の「多」が勝ったに過ぎない。

ともあれ、ぼくたちは、絶対王者N君の涙を、このとき初めて見たのだ。独裁政権は崩れた。平和が訪れた。はずだった。

が、その後の世界も、延長戦だった。環境が変わっても、登場人物が替わっても、戦いは延々と続いた。結局、ガキ大将の願いは、叶わなかった。

5年に上がって、N君とM君は別のクラスに、T君とは同じクラスになり、リレーの選手を分け合う親友になったが、結局、仲違いしてしまう。中学にあがり、行動範囲が広がると、敵の数が激増した。街をただ歩いているだけなのに、からまれ、殴られることもあった。そのうちに、戦わない術のようなものを覚えていった。

おそらく、すべての男子には、似たり寄ったりの、忌まわしい記憶があるのだと思う。タイムマシンみたいなのがあったとして、もう一度これをやれと言われても、しんどいよなあ。

n3995d9dd18c76e5b


昨日のBT

2連263枚(巻物スルー)

4連558枚(巻物3回スルー)

2連338枚(追想+30、強チェリー、巻物スルー)

3連403枚(巻物ヒット、絆高確「ALL」強チェリーヒット、継続率3連続スルー)

単発127枚(巻物スルー、継続率4連続スルー)

2連323枚(巻物2回スルー)

単発149枚(特筆すべきことなし)

単発139枚(追想強チェリースルー、絆高確「想」スルー、継続率連続スルー)

これでどう勝てと……

9台-26k


バジ絆30万チャレンジ

72台 32時間56分 -2.5k

PBC1 真瞳術0

目標まで後302.5k

撤去まで後61日

とうとう収支が裏返ったでござる。

つづく

にほんブログ村 スロットブログへ