少し、凹んでいる。
というのも、欲しいワインがあり、とあるワインショップで見つけ、ぼくは送料を無料にしたいがために、そのワインを含む６本を購入したのだった。で、先方からのメールなどには目を通さずに、先ほどチャイムが鳴って、受け取った。はて？ 明細を見てみると、ばっちり送料が取られている。
すぐさま、遺憾の意を表するべく、メールフォルダを開く。いや、待て、待て、待て。当方もういい大人。怒りにまかせて何かをしてはならない。今一度、送料無料のルールを見てみることにした。
すると、選んだ６本のうちの１本が、そのルールに該当しないワインであったことが判明したのだった。どうやら、ぼくの落ち度のようである。
ふむ。
完全に、ぼくの落ち度だ。
フェイストゥフェイスの売買の場合、こういうことはまず起こらない。なぜなら買い手は、送料無料という目的をもって、６本のワインを選んでいるわけで、送料無料にせんがために、これ（１本目）、と、これ（２本目）、と、これ（３本目）、と、これ（４本目）、と、これ（５本目）、と、これ（６本目）、という選び方をするわけで、売り手は、あ、この１本は該当しませんね、ということを、言ってくれる。でなければ、送料無料にならないのだから。
とはいえ、文句を言える筋合いはない。クリックしたということは、ルールを理解しましたというサインなのだから。
ぼくはこのお店の送料無料のシステムを理解したうえで買っている。というのも、そのワインショップの送料無料特別奉仕商品は、そのワイン本来の料金よりも、数十円割り増しすることで、帳尻を合わせているのだ。それをわかっていながら、ぼくは乗った。送料無料という言葉に価値を感じて。
つまり、若干割高なワインを６本買ったうえに、ぼくは送料を払ったのである。送料は６００円ほど。１本あたり５０円割高として３００円。計９００円。
たった９００円のマイナスじゃないか、とならないのが、小博打打ちの損得感情。どこかでこの損失を取り返さなければいけない、と固い決意を持って向かったのは、パチ屋。
聖闘士星矢海皇覚醒スペシャル３２９～
期待値見える化さんによると、期待値はざっと１５００円ほど。
もう少し期待値があると計算する識者もおられる。つまり、何だ。もう返せたじゃないか。
途中、コスモポイント１０００到達するも空気。そのまま天井へ
ＶＳソレント
１戦目継続、２戦目継続、３戦目スルーという哀しみ
高設定示唆が出るも、－７ｋ
おサ番長宵３９０～
スルー －１ｋ
消されたルパン宵宵宵宵越し天井狙い
投資２ｋで小役解除
７１枚フィニートかと思いきや、リベンジチャンスでキュイン♪
またもボナ
１２７枚 ＡＲＴ２連続スルー ＋２ｋ
黄門ちゃま喝 右メーター狙い×２台
ＡＴイエローゲートを３回引くも、－０．５ｋ
期待値６ｋは軽くゲットしたはずなのに、ポケットからは６・５ｋが出て行った。摩訶不思議アドベンチャー。
というか、この欠損の感覚は、スロットでは解消できないような気がする。たとえ、七つの海を守護する海軍将に快勝しても、その結果現金が手に入ったとしても、この気分はぬぐえない。そう、買い物で失ったものは、買い物で取り返すしかないのだ。
何か欲しいもの。欲しいもの。
ぼくは、送られてきたワインを最大限美味しく飲む方法を考えた。何か良いツマミでも買うか？ それとも、器？ そういえば、白ワイン用のグラス持ってないな。
ということで、グラスを買いにいくことにした。どこへ？ 某大手リサイクルショップへ。
入るや否や、
お。これいいじゃん、と３０円のプレモル香るエールのグラスをカゴにイン。
お。これいいじゃん、と５０円のホワイトベルグ（ホワイトビール風第３のビール）のグラスをカゴにイン。
むほほ。ワイングラスを買う前に元取ったまである。ええと、どれにしようかな。お。これいいじゃない。シャルドネ用の大ぶりのワイングラスが９００円。そういえば、ネットショッピングの損益は９００円。少し洗いづらそうだけど、これに決めよう。ついでにパチ屋に入る用の匂いがついてもいい服（通称、制服）を３着購入。しめて２７３２円なり。
買った、勝ったぞー！
テクテクと歩いて帰宅。
で、帰ってきて、この文章をざざと書いて、自らの精神の面倒くささと、愚かさと、演算能力のしょぼさ、その裏にあるミミッチさと、資本主義経済、物流へのリスペクトのなさ、自分勝手さ、こんなことで気分が元通りになる単純さに、がぜん楽しくなってきた。さ、ワイン開けよ。
しました
kakukotokakeruk
oto
が
しました