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ドラゴンボールの生みの親(のひとり)、伝説の編集者、元ジャンプ編集長のトリシマさんは、「友情・努力・勝利」というジャンプのスローガンに対し、こんなことを言っている。

ああ、全く無意味ですね。あんなのはバカが言うことですよ。


原文はこちらから→伝説の漫画編集者マシリトは言う 

鳥嶋氏:
 まず一つ言うと、僕は作家のエリアには入らないんです。よくストーリー作りに参加している編集がいるけど、あんなのは二流の編集のやることだね。そういう編集者が関わった作品はスマッシュヒットにはなっても、決してビッグヒットにはならない。じゃあ、ビッグヒットを生む最大のコツは何か分かる?

――いや、さすがにちょっと(笑)。

鳥嶋氏:
 簡単。「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる」ですよ。
 いかに作家に無駄弾を撃たせて、いかに何度もダメ出しをして、最後には作家に「自分は他人よりなにが優れているか」を悟らせるか、これに尽きるんだね。

 編集の側から「こうすればいい」とサジェスチョンしても、結局は作家の身にならない。作家自身に自分で気づかせる以外にないんです。ということは、編集の仕事は短時間に的確にダメ出しを繰り返すことに尽きるんだよ。まあ、技術論のレベルでの指導もしていくわけだけどね。

――でも、作家自身で自分が本当に「描きたいもの」に気づくのって、ずいぶんと難しくないですか?

鳥嶋氏:
 そこでもう一つの話になるんだね。
 作家には「描きたいもの」と「描けるもの」があるんだよ。そして、作家が「描きたいもの」は大体コピーなの。既製品の何かで、その人がそれまでの人生で憧れてきたものでしかない。

 鳥山明さんであればアメコミっぽい作風だとか、そういうものが「描きたいもの」としてあったけど、そこからヒット作はやっぱり出てこないんです。実際、鳥山さん自身の「描きたいもの」は、申し訳ないけどつまらないんですよ(笑)。

佐藤氏:
 なるほどねえ。まあ、ストーリーテラーという人でも実はないからね。

鳥嶋氏:
  そこに彼のボツの歴史があったんです。色々と彼はカッコいい絵柄の作品だとかを描いてきたけど、最後には「則巻千兵衛」というオッサンと「アラレちゃん」というメガネを掛けた女の子に行き着いた。でも、それこそが彼にしか描けないキャラクターだったんだね。そこに辿り着いたときに初めて、彼はヒット作家になった。

――いかにも日本風のダサい、則巻千兵衛やアラレちゃんこそが鳥山明だけの「描けるもの」だった。

鳥嶋氏:
 結局、ヒット作はその人の「描けるもの」からしか出てこないんです。それは作家の中にある価値観であり、その人間そのものと言ってもいい。これをいかに探させるかが大事で、そのために編集者は禅問答やカウンセリングのように色々なことを対話しながら、本人に気づかせていくんです。

 すると、本人にしか出せないキャラクターが、まさに則巻千兵衛のようにポンと出てくる瞬間がある。ここにその作家の原点があるんだね。そして原点的なものは、まさに言葉本来の意味で「オリジン」(※)なんです。「オリジナル」であることの真の意味とは、そういうことなんですよ。


おそらくは、創作者にとっての優位性の話だ。

自分―他人の壁を超えるナニカ。これが表現における才能なのだ。個性やセンスや才能は誰にでも備わっている。が、他人に伝わるかどうか。作品を鑑賞する人間が我がことのように感じられるかどうか。ここに作家の成功を分ける鍵がある。

伝説の編集者は言う。
「漫画の技術というのは、基本的には全て分かりやすさから来てるんですよ」と。おそらくマンガの優位性もここにあるのだろう。

たとえばi-phoneの成功は、デザインの秀逸さもさることながら、ボタンがひとつしかない、というウリも大きかったように思う。

スロットもそう。ジャグラー、ハナハナの隆盛を見る限り、シンプルさは取っつきやすさである。バジ絆にしてもそう。システムそのものは複雑であるが、巻物を引いたら1/4でBC、BT(中の絆高確)は該当小役を引けば熱い。根本的なゲーム性はわかりやすい。

人間の精神は、土台、保守的であり排他的なものだ。だから新しいものを見ると、何だこのクソは、と思いがちである。ならば、目指すべきは、今までになく、かつわかりやすく、心地よいもの。商売をはじめるとしても、この公式は活かせるように思う。ただし、優位性だけがあっても、商売は成立しない。

難波商人の父を持つ作家、脚本家の藤本義一が、生前、こんなことを言っていた。

儲ける、という字は、信と、者、という字に分けられる。
お互いが信じ合ってる者同士しか儲からない。信用があって、はじめて儲かるのだ
、と。
もっと分けると、人、言、者という風に分けられる。
人(自分)と、者(他人)の間に必要なのは言葉だ
、と。

結局、ネットビジネスを志す大半の人がうまくいかないのは、自分のことしか考えていないからだ。パチ屋の中ではそれでよかった。が、職業は違う。自分の優位性のみならず、相手にとっての優位性を考える必要がある。何をするにせよ、サービスの基本は、一対一のコミュニケーションなのだ。

ということで、次回はぼくという人間の行動における優位性について書いてみようと思います。
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下書き30時間。清書30分。推敲20分×4=2時間半



 すべての書かれたもののうちで私が愛するのは、自分の血で書かれたものだけだ。
血で書け。そうすればきみは、血が精神であることを経験するだろう。

フリードリヒ・ニーチェ 永井均訳
「ツァラトゥストラはこう語った」
読むことと書くこと、より


追伸

先日、こち亀最終回ということで5年ぶりに週間少年ジャンプを購入した。新鮮な発見はひとつもなかった、ということだけが発見だった。今までになく、かつわかりやすく、心地よく。言葉にすると簡単だが、それを実行することの難しさを想う。