8/4
夏休みの宿題2016

おいおい、最近酒の話をしないな? と、お思いの読者さま。大正解。体調が思わしくなく、ここ数週間は控えておったのです。が、だ。酒を控えても一向に体調は良化しない。どうしたもんだろう? といって、取れる手段はひとつしかない。

病院へGO!

だな。そうだよなあ。グーグル先生が網羅しているのはあくまで総体的なデータ。おれの病状表現(検索能力)と稚拙な判断力では正解にアクセスできない。まだまだ書きたいことがある。目指す場所がある。このまま死んじゃうのは嫌だ。じゃあ病院に行くしかない。が、行きたくないところに向かう足は重い。パチ屋を素通りし、鉛のような足をひきずり向かう。どこへ? 総合病院へ。

受付で症状を伝えると、外科で受け付けますね、と言われ、待つことに。名前を呼ばれ、診察室へ。
「今日はどうしましたか?」

朝起きると、背中とお腹がまるっと全体的に痛い。起き上がれないくらい。が、その症状は1~2時間で収まる。痛みが出始めたのは3~4週間前だが、お腹が痛くなったのはここ数日。身振り手振りを交え、そんなことを一所懸命に伝えた。

外科医は胃の可能性、腸の可能性、すい臓の可能性に言及。結局は、問診では何もわからない。
あの、お酒の飲みすぎかもしれないです。不安からか、聞かれてもいないのにそんなことを言い出すおれ。
「そうですか。検査しますか?」
一も二もなく、うなずいた。
「じゃあ今日は、血液とCTをとりましょう」

そういうことになった。
血液を採る。CTを撮る。お金を取って。とかなんとか(心の中で)ひとりごちつつ、まずは注射。怖いよねえ。注射。嫌だよねえ。注射。だけども、ビビッてるのも少しの間。想像力が悪さをしてるだけ。大丈夫。怖くない。ほら。怖くない。一瞬チクッとした後は、何てこたあない。ほっと胸をなでおろす。おれの血も赤かった。

続いてCTスキャン。寝転がって、ズボンを膝まで下ろし、時を待つ。「息を吸って」と機械の声(女性のものだ)で言われ息を吸い、「息を吐いて」と言われ息を吐く。
はい。終わり。
「じゃあ、お呼びしますので、椅子におかけになってお待ちください」
はい。ありがとうございました。失礼します。

あっという間だったな、と思いながら長椅子に腰を下ろし、持ってきた本を開いた。1頁(ページ)、2頁、3頁、4頁、10頁、15頁、20頁……

待合室には誰もいない。後から来る患者さんが、次々に診察室に入っては帰っていく。……永劫にも思える時間が流れ、たまらずおれは立ち上がった。
「すいません」受付の女性に申し出た。「先生に待ってて、と言われたのですが、忘れられたりしてませんかね?」
ははは、と笑う。「そんなことはないと思いますけど、今確認してきますね」
「お願いします」

おれは何かを待つことができない。待て、と言われても。どう考えても長生きする人間の特徴ではなさそうやよねえ。

しばし待つと、担当の医師は緊急の患者さんに呼ばれたとの由。次回の予約はすでに終わっているので帰ってもいいとのこと。わかりました。お会計は7000円と少し。健康保険があって本当によかった。ありがとう父上、母上。ありがとうこの制度をつくってくれた人たち、維持してくれている人たち。ありがとうみんな。

よしよし。これですべて終わった。後はパチ屋に向かうだけだ。……いや、待てよ、と思う。検査を終えただけで満足しかけていたけれど、体調が悪いという問題は何ひとつ解決していない。病院の待合室で少し放置されたくらいでパニックに陥ってしまったおれだけど、結局は検査の結果を待つしかねえんでねえの?

然り。少しの時間を待つことができない、あたかも待つことが損失だとでも思ってしまう心の余裕のなさが、様々な災厄を呼び寄せる。そんな気がする。短気は明確な損気。我、体調とともに心の変化を欲す。真夏の太陽の下。 寿
にほんブログ村 スロットブログへ