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渋谷マークシティと人、岡本太郎「明日の神話」



ハンバーグショップの席を立ち上がるように男を捨ててしまおう

俵万智「サラダ記念日」八月の朝 から


まえがきみたいなもの 

街の性感帯

1、上野公園

2、卒業式
        
3、東京タワー
       
4、花が咲いていた

5、wtf? 3days 140000YEN!

6、ヤヨイのヨイ
  あとがきみたいなもの

これまた精神と時の部屋時代のはじまりのほうに書いた短篇。小説の前半部が不可思議に行間が空いているのが初期作品の特徴w たぶん、小説のはじまりはジャンジャン行間を空けて「ウェルカム、ウェルカム」みたいな体裁にしないと読む人が入りにくいのではないか、という強迫観念にも似た配慮だったのだと思う。当時は見せるアテもなく書いてたのにね。

たしか、「3、東京タワー」で主人公が入ったホテルの別の部屋で別の形で置き去りにされた女性、というのが、発想のはじまりだった(つまり裏主人公)。当初は、ミスターエックスに会って、酔って、わけのわからない洋館で起きて、お姫様みたいな格好をさせられていて、どこ? ここ? とあがいてるうちにミスターエックスが現れ、ドッキリでした、大成功!(X)、ふざけんなテメー(ヤヨイ)、すいません(X)、じゃあ何か買って(ヤヨイ)、ラジャー(X)みたいなグダグダ系スラップスティックだったのだけど、今回この短篇集に収録するにあたって、分量を短く、結末部を全面的に改稿した。結果論だけど、こっちのほうが好き。

その瞬間に立ち会う前に眠ってしまうことが多いけど、酒の切れる瞬間ってほんと最悪ですよね。これを知ってたら、酒なんて飲まなかったよ、と思うほどの心境の変化。それは大げさではなく、世界の終わりデス。世界を開き、世界を終わらせる。飲酒にはそんな壮大でくだらない短篇小説みたいな側面がありマス。

酒やギャンブルやセックスは、非日常へ飛ぶための薬みたいなもの。そういえば、とぶくすりって番組があったね。「めちゃいけ」「めちゃもて」の前身の。今や見る影もありませんが。

       ♂♀

男と女は別の生き物だ、という人がいる。まあね、全然違うもんね。でも、違うタイプの生き物というならわかるけど、別の生き物ではないよね。人間だもの。セクシャルマイノリティだって無性だって中性だって、同じ人間だ。というか、同じ人間だからこそ、差別や嫌悪感が生まれるんですよね。

最終的にわかりあえるかどうかはわからない。婚姻関係が最高形であるかもわからない。でも、そんな面倒な話はいい。呑もう(ドン)。

という大ざっぱな結論はよくない。だって現実には、酒が争いの火種になることのほうが多い。酒の影響下に起きた犯罪が世界中で幾つあることか。もちろん、酒のおかげで幸せになることだってある。酒は人間関係を縮めもするし、遠ざけもする。それはどこか、「もののけ姫」に出てくる「シシ神」に似ている。

酒も、セックスも、ギャンブルも、それ単体は悪ではない。というか物質は悪でも正義でもない。しかし脳にとっては大正義である。依存というのは、脳にとって素晴らしい状態なのだ。すべての人間の潜在意識は、100%の依存から生まれている。それは、母の胎内にいた頃の記憶である。が、母の胎内に戻ることはできない。100%の依存はもうできないのだ。それはほとんどすべての動物の持つ根源的な「テーマ」である。

美味しいならずっと吸っていられればいいが、ずっと吸っていたら死んでしまう。中毒性のあるすべてはそう。

つまり、問題は自分にある。他人でもないし、物質でもない。誰に甘える? その人はずっと甘えさせてくれる? ともあれ、薬にも、人生にも、有効期限がある。どう使うかは、自分次第、だ。

さて、明日からはこの短篇集のトリ。いよいよ街の性感帯に迫っていきます。お楽しみに。
 
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