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「スロットって勝てるよね」と旧友が言う。
「まあね」と言いながら、ぼくはうつむいた。できれば友人同士でそんな会話したくねえな、と思いつつ、酒を口に運ぶ。そして思う。やれやれ、と思う。彼の理論では、勝てるようにはとても思えなかったからだ。 

必勝法というのは、ふたつある(はずである)。

1、誰もができるもの

2、誰か(特定の人物)でなければできないもの

ただ、どちらにせよ、 それはある程度まで言語化可能のはずである。というのがぼくの基本的な立場である。言語化不可能の必勝法というのは神のみぞ使える御業なのである。

※ある程度まで、というのは、メッシとサッカーをはじめたばかりの少年の違いや、羽生善治と将棋の素人の違いは言語化可能である、という意味であり、世界最高峰の戦いは、言語化が難しい。というよりも、それを言語化する人間の理解力が追いつかない。最先端科学と同じように。

そう、これは科学的であるとはどういうことか? という話なのだ。科学的とはつまり再現性である。 ヒキが強いとか、波がどうたらこうたらとか、ホルコンがうんたらかんたらとか、MMRのキバヤシさん的な話を真顔でされても困っちゃうのである。
それにくわえて酒。ああ、酒。その魔性の液体。
ぼくは言ってしまったのだ。「勝ったのは運が良かっただけじゃね」と言ってしまったのだ。そんなこと言わなくたって別に済む話だった。でも、口の外に飛び出した言葉は相手の顔色を変えた。こっちもこっちで引けなくなった。困った。
ぼくは言う。「ギャンブルで負けている人の90%は、自分が勝てると思ってんだ」
「……で?」
「で、勝ってるうちにやめておいたほうがいいのではないか、という話」
「……」
険悪なムードとはこのことである。
師匠と小僧の会話だとうまくいったのにな、と思いながら、酒をぐびと飲む。やれやれ。「政治と宗教の話はするな」という言葉はこういうシチュエーションを回避するためにあるんだろうな、と思う。というか、ぼくはいったい何様なのだろう? 他人の行動理念を否定するだけの権利があるとでもいうのか?

反省したぼくはお酒をぐびと飲み、襟を正し、おっぱいの話をはじめた。エロは空気を変える。世界を変える、のである。

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